ボリス・ブラッハー
Boris Blacher
1903年1月19日 ~ 1975年1月30日
中国の満州(現在の中国東北部)の牛荘(現在の営口)に生まれる。1919年にハルビンへ移り、1922年に学校を卒業するとベルリンへ渡り、数学と建築を学んだ後、作曲家へ転じた。
父親はエストニア出身(バルトドイツ人)。
20世紀に西ドイツで活躍した人で、生年はハチャトゥリアン(1903~1978)と同じで、没年はショスタコーヴィチ(1906~1975)と同じです。
現代音楽でも彼の作品の中には、メロディに説得力があり、速いリズムの表現が爽快で、とてもカッコよくて、現代音楽が苦手な人も気持ちよく聴ける曲があると思います。ジャズのテイストも入っている曲もあります。少しガーシュイン(1898-1937)を思い出す曲もあります。生演奏だとさらに楽しめそうです。
終盤にホルスト(1874-1934)の「惑星」のような疾走感を味わえる、Concertante Musik op. 10 (1937)はいかがでしょうか。出典@TheWelleszCompany
ベルリンフィルのデジタルコンサートでも取り上げられています。
https://www.digitalconcerthall.com/ja/artist/1484
作品一覧
1. 管弦楽曲
ブラッハーの名を世界的に広めたのは、この分野の作品です。
• 協奏的音楽 (Concertante Musik, Op.10, 1937) – 彼の出世作。
• パガニーニの主題による変奏曲 (Orchestervariationen über ein Thema von Niccolò Paganini, Op.26, 1947) – 最大の代表作。ベルリン・フィルの主要レパートリーにもなっています。
• 交響曲 (1938)
• 戯れの中の音楽 (Musica giocosa, Op.59, 1959)
• モーツァルトへのオマージュ (Hommage à Mozart, 1956)
• フィルハーモニー開幕のためのファンファーレ (1963) – ベルリン・フィルハーモニー・ホールの開場式のために書かれました。
2. 協奏曲
• ピアノ協奏曲第1番 (1947)
• ピアノ協奏曲第2番 (1952) – 「可変拍子」が本格的に使用されています。
• ヴァイオリン協奏曲 (1948)
• ヴィオラ協奏曲 (1954)
• チェロ協奏曲 (1964)
• 高音トランペットのための協奏曲 (1970)
3. 舞台作品(オペラ・バレエ)
劇場の音楽家としても非常に多作でした。
• オペラ『洪水』 (Die Flut, 1946)
• オペラ『プロイセンのおとぎ話』 (Preußisches Märchen, 1949/52)
• アブストラクト・オペラ第1番 (Abstrakte Oper Nr. 1, 1953)
• オペラ『ユディト』 (Judith, 1953)
• バレエ『ハムレット』 (1949)
• バレエ『リュシストラータ』 (1950)
• バレエ『トリスタン』 (1965)
4. 室内楽・器楽曲
• 弦楽四重奏曲 (第1番〜第5番)
• 装飾、可変拍子による7つの習作 (Ornamente, 1950) – ピアノ独奏。代表的な技法を反映。
• 24の前奏曲 (24 Préludes, 1974) – ピアノ独奏。
• 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ (1951)
• 12人のチェリストのための『ルンバ・フィルハーモニカ』 (1972) – ベルリン・フィル12人チェロ奏者たちのための作品。
5. 声楽曲
• オラトリオ『大審問官』 (Der Großinquisitor, 1942) – ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』に基づく。
• ユダヤ年代記 (Jüdische Chronik, 1961) – ハルトマン、ヘンツェらとの共同作曲。